【身体のためのほっと一息シリーズ 60】

今回は「疲労」についてです。

 

「肉体疲労」を感じるメカニズム

 

“筋肉疲労”ともいいますが、スポーツや重労働をした後や、長時間筋肉を使い続けたときに起こるものです。

 

筋肉を使うと、疲労物質が分泌します。

 

この物質は乳酸ではなく、近年ではFF(ファティーグファクター)と呼ばれるタンパク質か体内に出現することが分かり、これが疲労の原因物質といわれています。

 

そして、この老廃物が体内に溜まり、さらに慢性的な疲労となってくると、

倦怠感や浅い眠り、免疫力の低下、氣力の低下、眠気がとれないなどの症状が出てきます。

 

 

「精神疲労」を感じるメカニズム

 

その名の通り、精神的ストレスからくる疲労をさします。

 

人間関係や家族関係、仕事の悩み、ショックな出来事など、肉体疲労に比べ原因は個々で異なるだけでなく、

 

精神疲労の度合いも、原因によって大きく違い、複雑です。

人はストレスを感じると、ストレス反応が体内で行われます。

 

このストレス反応が限界を超えてしまうと、体内の各場所へ刺激を始めてさまざまなホルモンが分泌し、逃避行動の準備を始めます。

 

このような反応が日々行われていますが、ストレスが慢性化したり、許容できないようなストレスであると、先述した逃避行動の体内反応が限界に達してしまいます。

 

その結果、下痢や胃痛、頭痛、肩こり、不眠など、肉体疲労のように症状として出現してきます。

 

疲労を和らげる方法1:休養

 

肉体疲労は十分な休養があれば、ほとんどの場合、回復します。十分な睡眠がとれなくても、日中5分ほど目を瞑るだけでも、大きく違ってきます。

 

睡眠が精神疲労を軽減させる効果はしっかりあるのです。

 

また、休養は身体を休めるだけでなく、気晴らしをする時間でもあります。

 

自分の趣味に没頭したり、氣分転換するなどして上手に対処しましょう。

 

 

疲労を和らげる方法2:食事

 

特に精神疲労には、バランスのよい食事が何よりも大切です。鶏の胸肉やマグロ、カツオなど筋肉をよく使う動物には、FRと呼ばれる回復物質が多く含まれています。

 

そのため、このFRが含まれる食事を意識的に摂取してみるのをお勧めします。

 

疲労を和らげる方法3:運動

 

適度な運動には、疲労回復とリラックス効果があります。ウォーキングやストレッチのような軽めの運動をお勧めします。

 

定期的な運動は、疲労しにくい体をつくることにもつながりますよ。

 

東洋医学的には肉体疲労は脾臓と腎臓の滞りだと考えられます。

 

小腸で吸収された栄養が脾臓で血液になります。

 

脾臓で作られた血液に栄養が入ったものが、腎臓で「腎精」としてためられ必要なときに体内で働きます。

 

「腎精」というのは万能細胞のことで、今風に言うならばIPS細胞といったところでしょうか?

 

また、脾臓は体の中心に位置し全身のバランスをとっています。

 

肉体疲労を感じてくると、身体の動きが部分的になります。

 

動きが部分的になると身体のバランスが悪くなり、脾臓の滞りができます。

 

その脾臓の滞りがあるとさらに疲労を増すのです。

 

また。精神疲労は心臓と肝臓の滞りが原因です。

 

精神的な疲労はストレスとなります。ストレスは氣を歪め、その歪みが熱となるのです。

 

電気を流しているコードも、歪みや抵抗が大きいと熱を発して火事の原因になりますよね?それと似たような感じです。

 

心臓は東洋医学では火に関係すると言われていて、熱の影響を強く受けます。

 

肝臓は筋肉や血液に関係し、熱が籠るとその熱を持った血液が体内を巡ることになります。

 

熱はその性質上、身体の上部に上がりやすいです。

 

身体の最上部はどこかというと、頭です。

 

頭に血が上るということは、頭に熱が上るということです。

 

こうなってくると頭がさえて寝られなくなります。

 

ストレスがかかって熱が上に上ると寝にくくなり、身体が疲労しさらにストレスを感じやすくなるのです。

 

そしてストレスがたまるとさらに熱が強くなり、さらに寝られない・・・という悪循環に陥ります。

 

肉体疲労も、精神疲労も生活習慣、気持ちの持ちようでかなり改善されます。

 

氣楽を出す歩き方はみなさまの日々の疲労を改善するのに効果を発揮します。

 

ぜひ、一度参加されてはいかがですか?