【身体のためのほっと一息シリーズ 55】

私たち日本人の睡眠時間の平均は、平日7時間14分。

これは世界でもワースト1位の数字です。

 

睡眠の主な目的は「脳の休息」です。

 

睡眠は体の疲労をとるためのものと思われがちですが、動かず安静にしたほうが睡眠よりもエネルギーの消費量は少ないのだそうです。

 

しかし、安静にしているだけでは単純な体の運動能力は回復しても、疲労感や思考能力といった脳の働きが回復しません。

 

「昼間は交感神経が働いて活動的になり、そして夜間は副交感神経が優位になる」これが、人間の本来のリズムです。

 

しかし夜型の生活が続いて交感神経が働き続ける状態になると、脳の動きが低下し、さまざまな不調が心や体に起こります。

 

睡眠の役割を知るために、眠らせないとどうなるのかという「断眠実験」というものがあります。

 

実験開始後の被験者は日がたつにつれて集中力が低下し、情緒が不安定になり、幻覚が出現しました。

 

そして言語は不明瞭になり、簡単な計算すらも困難になってしまったそうです。

 

そして最後には無表情になり、誰かが刺激を与えないと数秒でも寝てしまう状態(マイクロ睡眠)になり、実験は中止されたそうです。

 

ある実験では、睡眠時間と死亡リスクの関係をあきらかなりました。

 

諸条件が同じになるように統計処理して分析した結果、死に至るリスクがもっとも低かったのは睡眠時間が7時間(6.5〜7.4時間)のグループだったそうです。

 

さらに特筆すべきは、睡眠時間が短いグループだけでなく、長いグループの10時間以上のリスクが最大で、7時間に比べると男性は1.34倍、女性は1.41倍でした。

 

睡眠は単に「時間」で決まるわけではなく、その「質」が大切だということがあきらかになったわけです。

 

 

睡眠とはどういうものか?

 

睡眠中では、記憶の整理、免疫力の回復、体調の回復、不要物の処理などいろいろなことをしています。

 

睡眠がうまくとれないと、ストレスとなります。

 

そのストレスが熱になり、その熱が頭部に集まるとのぼせた状態になります。

 

きつい熱でなく小さな篭った熱は、徐々に体液を消耗させ身体を栄養・冷却・滋潤すること

 

が出来なくなり、筋肉の引きつりや、さらに熱化し頭部に熱が集まり不眠になり、潤いを失うことで便秘や

 

肌の老化などを引き起こします。

 

 

ストレスが熱に変わっているということは、体の他の部分にも負担がかかっているということです。

 

なので、寝れないことは全身の健康に悪影響があるのです。