【身体のためのほっと一息シリーズ 28】

今回は「睡眠時無呼吸症候群」についてです。

 

いびきをかく人に多く見られ、原因は肥満とか言われていますが日本人にはその傾向は少ないのです。

 

東洋医学的に見ると原因は二つあります。

 

一つは気道からミゾオチの背中側にかけて筋緊張が古くなり、弛緩している状態となって舌根部や気管の入り口が下がって気道を閉塞してしまうもの。

 

もう一つは、中枢性のもので、脳神経障害から起こり舌の動きが呼吸を障害し発症するものとがあります。

 

多く見られる前者のタイプは、肩背部の緊張が著しく(ただし全く自覚がないことがある)

 

その周囲のツボが深く沈んでいるもので、ミゾオチから上の辺りがなんとなく重い感じがする症状を伴うことが多いです。

 

上気道に慢性的に炎症がある場合は、内臓的には肺が関わっています。

精神的なストレスが多く関わる場合には、心臓や肝臓に関わりがあります。

 

また、脂濃いものの過食が慢性的に続いている場合には、脾臓および胃腸が関わります。

 

これらの原因が慢性的に続くと、身体の体力が失われ、筋肉が弾力を失ってきます。

 

つまり、気管の周囲の筋肉の筋緊張が長引くと、徐々にゴムが伸びきったような状態で弛緩してしまうようになるのです。

 

筋肉の弾力性がある場合には、修復力があるのですが、弾力が失われると元に戻りにくくなります。

 

この場合、対処法としては、肩背の緊張を緩めることが重要です。

 

ただし深くコリ過ぎている場合には、直接的に肩背にマッサージや鍼灸をしても効果は期待できません。

 

この場合は下肢のツボに効果のある場合がほとんどです。

 

弾力を失ってしまった筋肉の状態に、直接的に刺激を加えても、回復するどころか悪化します。

 

弾力性を復活させるには、肝臓および腎臓の機能が負担を回復させることが大事です。

 

下肢には肝臓・腎臓のツボがありますので、きちんと効果的なツボを選択すると、疲労が回復し、筋肉も柔軟性を取り戻します。

 

さらに肺や肝臓・脾臓および胃腸が活性化して、邪氣という悪いものを追い出してくれます。

 

当院では効果の著しいツボに直接刺激を与えることは加減を間違えるとむしろ悪化します。

 

なので安全なストレッチ、しかも通常のストレッチよりも抜群に効果があり、楽に出来てしまう氣を出すストレッチをお勧めしています。

 

クラップ(鼻から空気を送入)やマウスピースなどの器具を使う方法よりも

根本治療をするなら当院での鍼灸治療をお勧めします。