【身体のためのほっと一息シリーズ26】

今回は「動悸について」です。

 

 春の陽気が氣持ち良く感じるこの頃には、動悸について良く質問をされます。

 

「動悸が最近急に良くあるような感じになります。特に息切れや痛みはありません。何かの病気の前兆でしょうか?」

 

このような質問に、私は、器質的に心臓に異常があるかどうか、つまり病院で治療が必要な場合には脈の打ち方と力の有る無しで判断をすると伝えています。

 

よく質問サイトである先生方の回答には、心臓の病理検査及び一日心電図のフォルター検査などで異常が見られればとありますが、もっと簡単にわかる方法です。

 

脈拍は、正常な場合には、一分間に40回から70回くらいで、リズムは規則的です。

 

発熱や運動後には、100回くらいの動悸が起こるのは正常です。

また起きた時にめまい、長く立っていると倒れやすく、動悸を感じやすいのは、心臓以外の原因で心理的な影響もあります。

 

驚いたり、感情が高まったりして起こるもの、コーヒーや紅茶などのカフェイン、アルコールの飲み過ぎやタバコの吸い過ぎ、更年期障害・月経前緊張症・月経困難症でも動悸は起こります。

 

しかし、それらの場合にもリズムは規則的で力は十分あり、強く押しつぶしても脈は潰れることはありません。

 

異常なのはリズムが乱れ、その乱れ方も規則的に乱れるのではなく、ある時はトントトン、ある時はトトトントントンという感じで不規則な乱れ方をする不整脈の状態です。

 

この状態で脈拍が一分間に90回や100回になるとかなり心臓そのものに異常が見られる場合が多く、この時には脈は簡単に押しつぶせる状態になります。

 

この場合には、心臓に異常があり、かつ放って置くと命に関わるような状態にすぐになることがあります。

 

対処法は、まず心臓のストレスを軽くすることが大切です。

 

病院に行く前にやることは、背中にタオルを入れ温かくしましょう。

 

緊急時の鍼灸治療もかなり有効です。

 

日頃から不整脈を持っていて、リズムが不規則な方は要注意で、鍼灸治療で胸部にストレスを溜め込まないように養生しておくことをお勧めします。