十二月の養生法 心臓の症状 心臓病と肝臓病の関係について

十二月の養生法  心臓の症状  心臓病と肝臓病の関係について

 

今回は、例年忘年会でにぎわうこの季節に、アルコールの飲みすぎだけでなく食べ過ぎにも肝臓が関わり、それが心臓病にも大きく関与しているというお話をします。


糖質を摂り過ぎると、肝臓は糖質を貯蔵するのですが、肝臓の重量が1~2割ほど増えます。

 

食事から摂った糖分の約4割から5割が肝臓に貯蔵され、残りが心臓を通って全身の細胞へ運ばれます。

 

脂肪肝や糖質が増えすぎることによる活性酸素などによって肝細胞の機能が邪魔されると貯蔵する機能が阻害されてしまいます。


食事を摂った後、貯蔵出来なかった分の糖は、食後高血糖となって表れてきます。

 

元気な肝臓はたくさんの糖を溜めておくことが出来ますが、脂肪肝などで疲れている肝臓は、貯蔵出来る量が限られてくるので血液中にあふれ出てしまうのです。


 正常に肝臓が貯蔵機能を果たしてくれていれば、食後2時間もたつと血糖値は落ち着いてきます。糖尿病の診断が下っていなくても、「食後2時間血糖値」が高くなっていれば、要注意です。

 

 

 

 

血糖値スパイクという言葉でつい先日NHKで放送されていたのを視られた方もいると思いますが、

普段血糖値が正常の方でも、食後に急激に血糖値が上がってしまう現象のことで、これが繰り返されると細胞から大量の活性酸素が発生して血管を傷つけてしまい、2週間この状態が続くと細胞の4割が死滅してしまうそうです。

 

これが動脈硬化を起こし心臓の方にも影響を起こすのです。

血糖値が高い状態が続くと血管が傷つきやすくなり、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患になるリスクは約3倍にもなります。

 

通常狭心症発作などが起こった場合は胸に激しい痛みがありますが、血糖値が高く糖尿病になった状態であれば、神経障害があることもあり、その場合は気づかないこともあるので大変危険です。

 

糖尿病型合併症で神経障害のある場合、時に危険な不整脈を伴い死亡例もあります。


怖いのは、検査では普通なのにいつの間にか血管が傷つき病気を作ってしまっているということです。

 

東洋医学的な治療法として、心臓病で積極的に行うのはまず肝臓だと以前から言っている理由はここにあるのです。

 

東洋医学ではアルコール性脂肪肝にしろ、糖質の摂り過ぎによる血糖値の異常による肝臓の障害にしろ、肝臓に熱がこもっていると考えて治療します。

 

ただ、血糖値の異常亢進の場合には、かなり血管の損傷による体力低下が著しく、身体の陰液を補う治療を同時にする必要があります。

 

治療と同時に運動は大事なのですが、脂肪肝でも血糖異常の場合でも、急な運動は禁物です。


特に血糖異常の場合には、医師から糖尿病ですと診断されるずいぶん前の糖尿予備軍の段階から狭心症などを起こしている可能性があります。

 

なので痩せなきゃと筋トレや走るなどの急激なスポーツをするよりもゆったりと歩くことや姿勢をリラックスして氣の流れる姿勢にすることをお勧めします。

詳しくは氣楽ウオークルームにお越しください。