六月の養生法 心臓の症状  女性の更年期うつ病について

六月の養生法 心臓の症状   女性の更年期うつ病について

 

今月は、女性の更年期に伴ってうつ病が起こる際に、心臓疾患を併発する場合があります。

 

その病の成り立ちと鍼灸での対処の方法についてお話していきます。

 

更年期はもともと明治時代の男性小説家が名付けた言葉で、人生のクライマックスという意味だそうでそれが慣用されているみたいです。

 

欧米では生理が終わるという時期との認識だけなので日本の方が肯定的ですね。


医学的には、女性ホルモン(エストロゲン)を分泌している卵巣機能が子供を産む必要を終えて機能を低下させる閉経前後の時期を更年期と呼びます。

 

エストロゲンは東洋医学的には腎の機能の要と呼ばれる働きをしていて、骨や各部の組織など身体の形成している状態を維持する働きがあります。

 

その機能が低下するために起こる障害を更年期障害と呼びます。

 

例えば骨は絶えず壊され新しく造られているのですが、その壊す働きを抑えているのがエストロゲンです。

 

これを東洋医学では陰を守る働きと言っています。

 

閉経前では、陰を守る働きが少しだけ障害されているので更年期障害は軽く、ほてりやのぼせ・めまいや耳鳴りや動悸・頭痛や肩こり・イライラや急激な発汗などの上にのぼせている症状がメインで起こります。

 

これらは、陰がもれやすくなったために、陰と陽のバランスが崩れたために陽が余って上にのぼせたものです。

 

性化すると、陽が血液中にこもってしまい、不眠や不安感・気分の落ち込み・集中力の低下などの精神的な症状も合わさってきます。

 

閉経後では主に骨粗しょう症や夜間尿・尿漏れなどの陰を守れない症状が本格化してきます。

 

婦人科病院での更年期障害の治療は、分泌が少なくなったエストロゲンを補充するホルモン補充療法が中心となりますが、子宮体癌の発生率が高くなる可能性が高いなどのリスクが大きくなります。

 

以上の更年期障害の体の状態に加えて、子供の巣立ちや夫婦関係の形の変化や親の介護の問題などで生活が大きく変わりやすい時期なのでうつ病を発症しやすい時期と言えます。

 

うつ病は身体の前の上みぞおちの辺りの氣の停滞が原因で起こるので位置的に心臓に近く関係が深いのです。

 

治療は、心身は分けられないものですが、身体が原因の症状を更年期障害、心の問題から起こるうつ病を分けて考えてみます。

 

東洋医学では、閉経前には、氣の滞りを起こしやすい人がうつ病になりやすく、人によっては熱や瘀血を伴っていますので、滞りの程度に応じて解消するように治療します。閉経後には陰を守っている腎の臓の機能を高めるように治療していきます。

 

当院の鍼灸の効果が高いのは、患者さんがどの時期なのかを明確にして治療と養生指導を行っているからです。