五月の養生法 心臓疾患 ファロー四徴候について

 妊娠中というのは、それまでの精神的な不安や、不満の鬱積が一度に身体に影響しやすくなる時期で、新しい命が宿る2か月目くらいに、妊娠の症状の一つであるつわりが始まり、まず心臓が形作られます。


その時期に母体に強い精神的ストレスがかかると、胎児へ血流がうまくいかなくなり、

①心臓に形成不全のため穴が開いたり、
②肺への動脈が狭くなったり、
③肺の動脈へ送り込んでいる右心室壁が大きくなったり、
④本来左心室からだけ流れるべき大動脈が右心室からも流れていく

 

という四徴候が見られます。これがファロー四徴症です。

心臓に穴が開いているということが最初の問題で、そのために右心室の負担が大きくなって壁が大きくなり、弁形成が異常になって動脈が細くなります。

その結果、心臓の雑音や、酸素がちゃんと供給されていない血液がめぐることにより皮膚や唇が青紫色になるチアノーゼや、
チアノーゼがさらに進んだ血栓症を起こし指が太鼓のバチのように大きくなる太鼓バチ症になったりします。

筋肉の酸素供給がうまくいかず運動時にしゃがみこんでしまう現象を起こしてしまいます。

対処方法としては、原因は心臓の筋肉(心筋中隔)の形成不全なので、
①心筋の栄養を十分に心筋全部に行き渡らせるようにその栄養分をストックしている腎臓の機能を高める。
②腎臓の機能を高めるには、膝の下、足首の内くるぶしにあるツボの刺激を丁寧に行うことがまず大事。
③腎臓の機能が回復に向かうと、血液の産生と古い血液の廃棄が盛んになり、肝臓の一時的な負担が大きくなってくる、これは心臓の機能が回復してくるまで持続します。
④肝臓の経絡は、足のスネの内側に分布していて骨の際にあり痛みを感じるところを探します。治療ポイントになります。
⑤肝腎の状態が良くなっていくと、いよいよ心臓に関係するツボに反応が現れてきます。
⑥身体の上半身、特に背中や手首から肘にかけてにツボは出てきます。

②から⑥までの反応は、順番には出てこず同時に出てきたり、戻ったりするので診方が大事になります。詳しくは当院まで。