十月の養生法 心臓の症状 肝腫大について

十月の養生法
心臓の症状 肝腫大について

最近、ミゾオチの辺りが苦しくて…、このように胃の不調を訴える方が多く見られます。

しかし、検査しても胃の異常はなし、食欲は少し落ちてるが以前は食べ過ぎだったくらいだから今はまだましかもというくらい。
こういう場合には、胃ではなく肝臓の問題である場合が多いのです。肝臓が腫れている場合もあります。そこまでなく経絡が滞っているだけの場合もありますが、肝臓に熱がこもっているのは間違いないです。

では、なぜ肝臓は腫れるのでしょうか?

それは、早く傷ついた部分を治そうと、修復する過程で起こります。自然治癒力からくる炎症反応の一つで、周囲の細胞内の容量が増加し、腫れとして現れている感じです。肝炎になると、肝臓に腫れが生じますが、この肝炎が慢性化すると慢性肝炎となります。

肝臓は門脈を中心として右葉と左葉とに分かれているのですが、慢性肝炎となってくると右葉は萎縮し、左葉は腫大してきます。右葉と左葉の位置は画像の左側がだいたい左葉です。

肝腫大という状態は、肝臓が通常の状態を超えてかなり大きくなります。通常は、肝臓の下端の位置は右肋骨の下端なので、腫大するとそれを超えてくるので触診できます。その結果、胃の方へ圧迫されて症状が出るということもあるのです。

肝腫大の原因ですが、

①細菌やウイルス性感染による肝炎、脂肪肝や肝炎からの初期肝硬変、肝癌など胆汁性肝硬変など肝臓原発性のもの、

また、②糖尿病や痛風・サルコイドーシスなどの全身性の代謝疾患由来のもの、

そしてこれが結構多いのですが③うっ血性心不全から起こるものもあります。

これらに共通するのは、やはり何らかの熱が体内にこもっている状態ということです。メンタル面から見ると、                
①は特に、肝臓に熱がこもっている状態です。感情の起伏が激しく周囲に対して毅然と抵抗していた状態が長く続いた時に多いものです。

②は、全身いたるところに熱がこもっているという状態ですが、特に排泄に意識を持つことを忘れていた状態といえます。

③は、感受性が旺盛過ぎている状態です。

それぞれそのバランスを取ることで解消されていきます。詳しくは気を出す生き方講座でお伝えします。